07 小島 乃輔 さん

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自分がプレイヤーとしてバスケットボールを続けてきて、今に生きる良かった事はなんですか?

努力を続けることの大切さです。バスケを始めたきっかけは、小学校6年生の時に友人に誘われ、地域のミニバスチームの練習に行ったことでした。

ただ、中学校ではサッカー部に入るつもりで、 「楽しく試合ができたら」くらいの軽い気持ちで練習に参加していました。

しかし中学校に入学すると、当時のスラムダンクブームや友人の影響もあり、 バスケ部に入部することになります。

入部後は自分なりに向上心を持って取り組んでいましたが、 1年生の2月にレイアップシュートの際にバランスを崩して、左手から床に着地し骨折、そして手術の大怪我を負ってしまいました。

復帰には3、4か月を要しましたが、部活以外にも自宅でのドリブル練習や、 公園に行ってシュート練習をするなど、周囲との差を取り戻すために自主練習を積み重ねました。

チームは市内で2回戦くらいの強さでしたが、最後の大会で副キャプテンとしてコート上で終了の笛を聴くことができたことは、ここまで努力を続けてきて良かったと心から実感する出来事でした。

バスケットボールの指導を志された経緯を教えて下さい

中学校時代の恩師との再会です。

大学生時代にたまたま友人に誘われて、恩師が当時勤務している中学校に出向きました。

その時、部活動の指導を通じて生徒と触れ合う恩師の姿に憧れを持ち、そのまま約5年間、 バスケ部の外部指導者として学ぶ機会を得ることができました。

さらには、 これがきっかけで本気で教員を目指すという決意も固まりました。

チームでの指導でコーチングや選手への向き合い方を大切にしている事はありますか?

事前に練習の意図を伝えることです。

以前は「とにかく言われた通りやれ」的な指導が多かったように感じます。

それはそれでうまくいったこともありますが、今は 「やるとこんな効果ある」 など、 練習の目的をあらかじめ伝えるようにしています。

しかし、まだまだ思い付きなどで多くの要求を選手にしてしまうことも多く、 反省することが多いです。

指導されていてのやりがいを教えて下さい

選手の成長を実感できた時です。

私は教員なので、バスケを好きにさせることも大事ですが、 それ以上にバスケを通じて人として成長することの方が大事だと思っています。

もちろん「前よりもシュートが入るようになった」 「こんなプレーができるようになった」ということにもやりがいを感じますが、 「練習に遅刻することが多かった選手がしなくなった」とか、 「自己中心的な言動が目立っていた選手が、試合中に仲間を励ましていた」など、選手の行動に変容が見られたときの方が、やりがいと共にうれしさを感じます。

指導していくにあたり、上手くいかない時があったと思いますが、ご自身と選手に向けてどう乗り越えていきましたか?

最近は「うまくいく前には必ず苦しい時間があるものだ」と自分自身に言い聞かせています。

以前はうまくいかないと感じるとすぐに変化を求めていましたが、 今は良い意味で我慢ができるようになってきました。

また、物事がスムーズに進むよりも、苦しい時間を乗り越えたときの方が、より大きく成長できると思います。

これはバスケだけでなく、人生にもあてはまると思います。

ただ、これまでうまくいったと感じたことは本当に少ないので、自分自身とにかく成長あるのみです。

コーチとして最高の経験、感動した事を教えて下さい

指導していたチームの同窓会的な集まりに呼んでもらえた時は、コーチをしていて良かったと感じます。

「実はあの時こう思ってました」など、昔話に花を咲かせながら、楽しい時間を過ごすことに幸せを感じます。

クラスの同窓会もよいですが、部活動のメンバーの方が濃い時間を過ごしたので、話をしていても面白さを感じます。

教え子には感謝の気持ちでいっぱいです。

小島さんはFUTUREBALL始め自チーム限らずたくさんの選手に機会を与えていますが、その行動の原動力はなんですか?

どんな小さなことでもよいので、成功体験を積み重ねてほしいからです。

中学校の部活はミニバス経験の有無や運動能力の差違など、様々な選手が集まり共に活動します。

特に中学校からバスケを始めた選手は、圧倒的に試合経験が足りません。始めはなかなかうまくいきませんが、 「試合でシュートが打てた」「リバウンドが取れた」など、少しでも自信に繋がるきっかけになればと思います。

また、経験者も他チームの上手な選手とプレー機会を増やすことで、さらなる向上心に繋がると考えています。

小島さんは全中など毎年積極的に観戦していますが、その後自チームに帰り還元されていることはありますか?特にこれを実践したいと思ったことがあれば教えてください

出場チームからは一体感を感じ取ることができます。

当然ですが選手や保護者、指導者が同じ方向を見て向いています。

地域の応援や期待もあると思います。

選手や指導者は多くの人たちに支えられていますので、 それが責任のある言動やプレーに繋がり、応援されるチームに成長できると思います。

自分のチームでも試合会場までの引率や集金のお手伝いなど、保護者の方々の多くのご支援、ご協力をいただいています。

試合にもたくさんの保護者の方々が応援に来てくださいます。

その都度、感謝の気持ちを表すようにしています。

また選手にも度々、 多くの方々に支えられてバスケができていることを伝えています。

小島さんのこれからのビジョンを教えて下さい

引き続き、誰からも応援されるチームをつくることです。

勝利を目指すことも大事ですが、 バスケを通じて人として成長できる場でありたいと思いながら指導を続けたいです。

そして、 それがいつも支えてくださっている方々への恩返しとなればこの上ない喜びです。

さらには、高校(U-18)のカテゴリーで活躍できる選手を一人でも多く輩出したいです。

現在、U-16DC の活動にも携わらせていただいているので、高校の先生方からも多くの事を学び、それを指導に活かしていきたいと思います。

PROFILE

Name: 小島 乃輔

Profession: 教員

Coaching: 中学校部活動

Career: 大宮北中学校 → 日本大学豊山高等学校 → 日本大学